聴聞を申すも、大略、我がためとおもわず、ややもすれば、法文の一つをもききおぼえて、人にうりごころある蓮如上人御一代記聞書

『蓮如上人御一代記聞書』は、本願寺中興の祖である蓮如上人の言行録です。蓮如上人は毎日拝読している『御文』でお馴染みかと思いますが、『御文』にも、この御一代記聞書の中にも、なかなか僧侶にとって耳が痛い言葉があります。

 

この言葉は聞法についての姿勢を言っておられます。

 

聞法はどこまでも我が事を言い当てて下さっていると聞いていくものですが、ややもすれば、自分を棚上げして、諸々の事だと思ったり、誰々に聞かせたい等々。さらに僧侶の立場になるともっと悪質で、我が身に聞くどころか、何か自分で話すときの参考として聞いているのである。

 

そんな自分の聞法の姿勢を言い当てられているお言葉で、折に触れて思い出している言葉です。

 

(尺一聡)

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今月の言葉

今月の言葉 17

『蓮如上人御一代記聞書』は、本願寺中興の祖である蓮如上人の言行録です。蓮如上人は毎日拝読している『御文』でお馴染みかと思いますが、『御文』にも、この御一代記聞書の中にも、なかなか僧侶にとって耳が痛い言葉があります。 この言葉は聞法についての姿勢を言っておられます。 聞法はどこまでも我が事を言い当てて下さっていると聞いていくものですが、ややもすれば、自分を棚上げして、諸々の事だと思ったり、誰々に聞かせたい等々。さらに僧侶の立場になるともっと悪質で、我が身に聞くどころか、何か自分で話すときの参考として聞いているのである。 そんな自分の聞法の姿勢を言い当てら

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今月の言葉

今月の言葉 16

朝日新聞(2020年12月3日)のインタビューより。 コロナ感染症の対策のために、医療機関や福祉施設では面会が規制される中、家族と一度もあえないまま死別する例が多くなっている。 突然の死別に、あいまいな喪失感を抱き葛藤に苦しむ家族を取材してきたノンフィクション作家の柳田氏は、「その場で手を握り、体をさすり、耳元で声をかける。ぬくもりが言わば『心の血流』となって伝わります」「コロナ患者を受け入れた病院が感染防止だけを考えるなら、患者と会いたい家族は邪魔になる。科学主義を突き詰めればそれが結論です。でもたとえ重症化した人でも、ウイルスと治療の拮抗関係の中にだけ生命がある

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今月の言葉

今月の言葉 15

わたしたちは、なるべく悲しみには出会わずに日々を楽しく生きたいと、つい非現実的な在り方に埋没しそうになります。 そういう風に、明るく元気に、そして病気をせず長生きすることが美徳だと思えば思うほど、死に往かなければならない我が身を嘆き、そのことを思う度に苦しまなければなりません。 それは自ら造った苦しみに自らが苦しめられていることになるのです。 わたしたちは「生あるものは死に帰す」という『無常の道理の中に生まれた自分』であるということを受け入れられないが故に苦しんでいます。 ですから、生死の苦しみから逃れるという在り方は、現実的ではないのです。 むしろそれを

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