[宗務の傍らで]人事異動と宗務役員

真宗大谷派九州教区
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[宗務の傍らで]人事異動と宗務役員

2026.11.01

本号にもこのたび九州教務所に新たに着任した所員、当地を離任する所員からの挨拶がそれぞれ掲載されているが、宗務役員にとって人事による異動は不可分なものである。
本山宗務所をはじめとして首都圏や海外開教区の機関、全国の教務所などの場を賜り、窓口で参拝者をお迎えする仕事、お寺や僧侶・門徒等の活動をサポートする仕事、教えや活動を知ってもらうための広報や出版に関する仕事、それらを支える会計や事務等の仕事など、担うべき宗務は多様に、そして複雑に存在する。地方宗務機関である教務所においては、財務関係業務、法人・願事・広報業務、教化・研修業務などと大別することはできるが、結局肝となるのは人と人とのつながりにあるように思う。
あの住職から、坊守さんから、門徒役員さんから、さまざまな方々との関わりがあったからこそ今ある自分が形づくられていることを実感する。時に優しく、時に温かく、また時には互いに痛みを伴いながらも、さまざまな形で接していただいたことは何にも代えがたい財産となって私たちの背中を押してくださっている。
新入職員だった頃、なぜ私たちは「宗務職員」でなく「宗務役員」と規定され称されるのか、先輩から教えていただいたことがある。私たちは浄土真宗を歩むべき道と選び取り、また自らの使命として奉仕する場を宗門から与えられている。自らの宗門、その宗門を構成する一員として専従のお役を与えられた立場が「宗務役員」なんだと熱をもって語っていただいた。そこには個人的な生活のあり方や好き嫌いなどを超越した、本来的にかけられた願いのようなものを感じた記憶がある。
宗務役員は人事異動によって与えられる場は変わっていくが、お寺にとってはそれぞれの地域にしっかりと根を下ろし、長い時間をかけてご門徒や地域の方々と接していかねばならない。立場や処遇、環境は明らかに異なってはいるが、同じ宗門の一員として縁を賜っていることに違いはない。それぞれに如来より賜った「お役」を担わせていただいているように感じられてならない。

九州教務所長 寺田正寛