今月の言葉 13

真宗大谷派九州教区
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今月の言葉 13

2020.08.26

死んでいく虚しさが超えられないのは、あなた自身の問題だからではないのか
志慶眞文雄(細川巌先生から問われた言葉)

志慶眞文雄さんのインタビュー記事(『同朋新聞』2018年10月1日号)の言葉です。
志慶眞さんは、沖縄県で小児科医院を営みながら、聞法道場を開催されています。医学部時代、広島大学会館で行われていた細川巌先生(当時、福岡教育大学名誉教授)の「歎異抄の会」に参加。その際、細川先生から「死んでいく虚しさが超えられないのは、あなた自身の問題だからではないのか」と問われ、ハッとしたそうです。
「目の前のやるべき対象を変えることで生死の問題を解決しようと四苦八苦してきましたが、はじめて、実は自分自身の問題だったと気づかされたんです」と志慶眞さん。その後、沖縄に帰り、妻に「もう一度真宗の教えを聞くために、お金をかけて二階に聞法道場をつくりたい」と歩みをはじめられました。
志慶眞さんが大切にされていることは、「わからないことはわからないままでいい」。「南無阿弥陀仏」が分別で高上がりしていた傲慢な自分を翻す。「ああ、そうか。自分に願いがかけられていた。それを見失って生きてきたんだ」と。