[今月のコラム]今年こそは
2026.01.01
年末になると悩んでしまう年賀状。今年はどうしよう。どんな絵柄や言葉にしようか。
年賀状は、ハガキ料金の値上げやSNSの普及によって出す人が減り、お年玉付き年賀状ハガキの発行枚数は、ここ20年で4分の1にまで減少しているという。
また最近では、互いの住所も知らない友人も多いそうだ。このような様々な状況によって、年賀状を出すのを止めていく、いわゆる「年賀状じまい」をする人が増えているという。確かに、「今年をもちまして年賀状は失礼いたします。」との文面がここ数年の年賀状には増えた気がする。出すのは大変だが、貰うと嬉しい気持ちにもなる。特に、年賀状だけがその人との年に一度の唯一の交流だったという人も多いのではないだろうか。
そんな年賀状では、「今年こそは…」という言葉をよく目にする。
新しい年を迎える時、一年を振り返り、次の年の目標を立て、心機一転頑張ろうという思いをもつ人が多いのだろう。出来なかった事など、今年は何とかやり遂げたいとの思いを表明するのだ。しかし、日々の生活を考えてみると、そんな積み重ねが一年となっているのだ。そのことを教えているのが、「今年こそは」という言葉である。
年賀状でよく見る「今年こそは」という言葉。これまでのことを振り返りつつも、「明日」を夢見て「今」を忘れている自分の姿が照らし出される。そして、「今年こそは」、「今年こそは」との言葉に虚しささえも感じることがある。
年賀状というのは、年始の挨拶、懐かしい人との再会ということと同時に、自らが「今」を見つめ直す大切な機会をいただいているのではないだろうか。
